怒り・絶望…なぜ人は翻弄されるのか?実は原因は〇〇!

誰かが思った通りに行動してくれない、反応してくれない…。そんなとき、あなたはどう思いますか?「なんでなの!」「こっちはこんなに気を使ってるのに…。」などと、カッとなったり、絶望したりしませんか?特に、復職直後は気持ちがナイーブになっていがち。なので、周りのちょっとした反応に対して、過剰に反応してしまうことが多いのではないでしょうか?でも、ふと考えてみてください。なぜ、あなたは周囲の反応に対して「怒ったり」「絶望したり」するのでしょうか?今日は、その怒りや絶望がどこからくるのか、そして、どの原因に対してどうあなたは対処したら、怒りや絶望が減らせるのかについてお話します。

めんたるたろう

怒りや絶望は行動を起こすためのきっかけになることもあります。しかし、基本的には感じたくない感情だと思います。私はこの原因を知ったことで、いい意味で他人に対して、感情を動かされることは減りました。

怒りや絶望の奥底にあるのはこれ!1つ目は…期待です!

結論から申し上げますと、あなたに沸き起こる怒りや絶望の原因は二つあります。それは…「期待」と「抵抗」です!

人がストレスを感じる大きな要因の一つは「期待」です。ここで、期待について詳しく見ていきましょう。期待とは、ある状況が自分の望むように展開することを予期する心の状態です。これ自体は自然な反応ですが、期待が裏切られたとき、私たちは強い失望感や怒りを感じることがあります。心理学的には、期待とその結果に対する反応は「認知不協和理論」で説明されます。私たちは、期待している結果と実際の結果が一致しないときに不快感を感じ、その不快感を解消しようとする傾向があります。しかし、現実があなたの期待と大きく異なる場合、その不快感は長引き、ストレスが増大することになります。

例えば、会社で見かけたことがあるけど、特に交流のない人に挨拶をしても、何も言われなかった場合は、そこまで気にしないと思います。しかし、これが、毎日会う上司または部下だったらどうでしょうか。心がざわざわしませんか?これは、期待の大きさの違いによるものです。期待が大きいほど、期待が外れたときの心の乱れが大きくなります。

めんたるたろう

実は怒りや絶望の感情が起きる前にあなたの心の奥底に眠っていたのは「期待」だったのです。しかし、それだけではありません。いざ期待が裏切られたときなどに出てくる心のざわめきの奥にはある一つの心理があるのです。

期待と同時に怒りと絶望を長引かせる要因…それは抵抗です!

期待が大きいほど心のざわめきが大きくなります。そして、その心のざわめきの奥底にあるのは…「抵抗」です!抵抗とは、変化に対する恐れや現状に対する願望から生まれるもので、私たちの心に大きな負担をかけます。この抵抗が強いほど、心の中で無意識に力を入れてしまい、ストレスを感じやすくなります。例えば、仕事で新しいことに挑戦しなければならないときや、人間関係で変化が求められるとき、私たちは抵抗を感じ、その結果として心身の疲労が増してしまうのです。

「抵抗」をさらに具体的に紐解くと

実は「抵抗」と言っても色々な感情により抵抗が起きています。ここでは、抵抗をもっと具体的な心情に当てはめて説明したいと思います。抵抗にはこのような種類があります。

抵抗の種類内容
怒り狂う自己のイメージの崩壊や失敗の恥を認められず、否定の感情が外部への怒りに変わるパターン。
引きこもるこちらの恥ずかしい姿を知る相手との関係を避け、自分の部屋に引きこもるタイプの抵抗。
メタに身を置く内面の焦りと不安を押し殺し、あたかもトラブルの一段上にいるかのようにふるまうケース。乖離(かいり)状態ともいえるでしょう。自覚なく、自分の感情が自分とは関係ないと言い聞かせている状態です。
見栄を張る心の中のネガティブな感情を見せたくないあまり、他人に過去の成功を自慢したり、金や権力を誇示したりと言った反応を見せる。
頑張りすぎる「自分は無価値だ」「私は何もできない」という感覚を押さえつけるために、限界を超えたハードワークを続けるパターン。周囲から認められても、内面では焦りと疲労に支配されている。
刺激に頼る脳内のネガティブ思考から逃げようとして、酒やたばこなどの嗜好品に依存したり、ジャンクフードで気持ちを紛らわせたりするのも抵抗の一種です。症状としては、アルコール依存、過食、拒食、燃え尽き症候群などになりやすいです。
抵抗の種類(書籍「無」より)

怒りや絶望をなくすためにも期待と抵抗を手放そう!

期待や抵抗を手放すことで、あなたは日常の怒りや絶望が断然少なくなり、ストレスを大幅に軽減することができるようになります。これは、予め「自分が期待していた結果が得られないこともある」と心構えをしておくことで、実際に期待が裏切られた時のショックや苛立ちを和らげる効果があります。また、抵抗については、時間が経つにつれて自然と和らいでいくことが多いことを理解しておくことが重要です。抵抗が強く感じられるとき、その感覚を無理に排除しようとせず、時間に任せることで心が楽になることが多いです。

めんたるたろう

期待しないというのは決してあきらめるとかそういうことではありません。期待や抵抗はときに大切です。しかし、他人はコントロールはできません。そんなときに知っておきたいのはあなたは知らず知らずのうちに期待をしてしまっているということです。

現実に降伏せよ

抵抗を強く感じたとき、その感覚を排除せずに、時間に身を任せるということはつまり、「降伏」するということです。では、この降伏というのは具体的にどの様な行動をとればいいのでしょうか?そこで降伏をする具体的な手順を以下に示したいと思います。

STEP

認める:まずはあなたが「期待」や「抵抗」を持っている、持っていたんだということに気づくことが大切です。そして、気づいたうえでそれを認めましょう。

STEP

手放すことを決める:続いて「期待」や「抵抗」を認めた後に、自分は手放してもいいんだということを確認しましょう。

STEP

手放す:手放すことを決めたら手放します。ここで、手放せないこともありますが、手放せなかったとしても自分を責めないことが大切です。手放せない自分を認めることが大切です。

めんたるたろう

認めるという行為は「あー自分は期待していたんだ」「自分は怒っているんだ」と感じる行為なので、自分の感情を客観的に俯瞰できるようになっていると言えます。そして、一番大事なのは、手放すと「意図」することです。声に出すといいかもしれませんね。

メタファーを活用した心の整理方法

抵抗や期待をしている、していた自分から解放されるのは「降伏」することであり、具体的には「認める」「手放す」ということでした。しかし、ただ言葉で「認めます」「手放します」と唱えただけではなかなか腑に落ちないことが多いです。そこで、私が見つけたのが「メタファー」という概念を利用するということです。

抵抗を手放す(降伏する)イメージ≒弾丸のメタファー

メタファーというのは言い換えると「例え」です。ある事象を、全く違う事象を思い浮かべて、元の事象と同じ心の状態を再現する方法です。イメージがつかみづらいことを、違うイメージをすることでリアリティを持たせて、理解を深めることができるようになります。

降伏のメタファーにはいろいろなものが存在します。ここでは、私が一番イメージしやすかった「弾丸のメタファー」を紹介します。

弾丸のメタファー

「辛い感情や思考」を、弾丸の様なものと考えてください。仕事に失敗した時など、感情の弾丸はあなたの心臓めがけて瞬時に発射されます。このとき、あなたがレンガの壁を作って弾丸を防ごうとするとどうなるでしょうか?1発は防げたとしても、それで壁が壊れてしまい、次の弾を避けることができません。では、レンガではなく鉄の壁だとどうでしょうか?弾丸ははじけますが、弾丸は次々と飛んでくるので、あなたは鉄の壁に隠れ続けなければなりません。それでは、あなたがずっと鉄の壁に隠れ続けなければならず、常に脅威にさらされます。しかし、あなたが海の中にいて海の中で弾丸が発射されたらどうでしょうか?海中で弾丸が発射された後、水の抵抗で弾丸はエネルギーを失い、やがて海中に沈みます。感情の弾丸は静かに沈み、それ以上の苦しみは発生しません。

どうでしょうか?抵抗をやめて降伏することで、水の中の弾丸のように時間の経過とともに勢いは落ちて、しまいにはあなたに影響を及ぼさないようになります。

めんたるたろう

何か期待外れだったときなど、怒りや絶望で現状に対して抵抗している状態を感じたら、この弾丸のメタファーを想い出しましょう。そして、自分の感情を認め、手放すと意図しましょう。意図することが大切です。

それでも降伏に抵抗を感じる場合は

いい意味で降伏を決め込み、抵抗から解放できればいいのですが、やはり、抵抗の根が深い場合や時間がかかったりすることがあります。そんなときにお勧めしているのが、ヒプノセラピーです。ヒプノセラピーは、期待や抵抗に対処するのに効果的な手法です。

ヒプノセラピーはあなたの潜在意識にアクセスすることで、あなたが意識的には気づかない深層にある思考や感情のパターンを解き明かします。期待や抵抗の多くは、実は過去の経験や幼少期の出来事から無意識のうちに形成されたものです。これらの無意識のパターンが、現在の生活においてストレスや不安を引き起こす原因となっています。ヒプノセラピーを通じて、これらの根源的な問題を認識し、ポジティブな変化を促すことが可能になります。期待や抵抗を手放すことで、心の安定を取り戻し、より楽な生き方ができるようになるのです。