復職直後の成功術:焦らず安心してスタートを切るための7つのヒント

復職は休職していた人にとっては、一番のハードルです。体調が戻り、意欲もでてきて「心機一転頑張るぞ!」と意気込むことが多いです。しかし、いざ復職してみると「思ったより、緊張する」「周囲のスピード感に追い付けない」「また不安になってきた」など、理想と現実のギャップに落ち込んだり、焦ったりしてしまうこともしばしばあります。ここでは、復職したばかりの方が知っておくべきポイントをいくつかあげ、焦らずに復職生活を送るための具体的なアドバイスを紹介します。

めんたるたろう

かつて私も2年半休職していました。復職直前は体調も万全で「この2年半というブランクを取り戻す!」と意気込んでいました。でも、いざ復職してみると色々なギャップに悩まされました。ここでは、私の実体験に基づく「こうしておけばよかったな」「こんなことに気を付けていたな」というポイントをお話します。

自分のペースを徹底する

復職直後は、休職中に比べて多くのことが一気に押し寄せてくる感覚になりやすいです。仕事のペースや職場の雰囲気に馴染むこと、同僚との関係を再構築することを始めとして、仕事環境の構築、手続きなど、やるべきことが沢山あるように思えるでしょう。しかし、この時期に重要なのは、徹底的に自分のペースを保つことです。

スピードに追い付けないことが多い

復職後は、思っていた以上に仕事のスピードについていけないと感じることが多いかもしれません。特に、長期にわたる休職からの復職では、心身が回復したばかりでリハビリが必要です。こうした状況に直面したときに重要なのは、自分を責めないことです。職場にいるだけで十分だと自分に言い聞かせ、徐々にペースを取り戻していくことを目指しましょう。

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「会社にいるだけ」だと気が引けることもあると思います。しかし、それぐらい復職直後は周囲に翻弄されやすいです。いるだけでOKぐらいの気持ちで過ごして、目の前のことを淡々とこなすようにしたいです。

焦らずにとにかく「いるだけでOK」と自分に言い聞かせる

復職初期は、あなたが職場に戻っただけでも大きな一歩だと言えます。焦って全てを元通りにしようとはせず、まずは「職場にいる」という事実を認識し、それを誇りに思うことが重要です。焦りや不安を感じたときは、「今日ここにいるだけでOK」と自分に言い聞かせ、少しずつ慣れていきましょう。

「3」という数字を意識する

続いては日々のあなたの生活において「3」という数字を意識してみましょう。「3」という数字は、人間にとって非常に身近な数字です。あなたの周りにも「3分」「3時間」「3日間」「3か月」「3年間」など、3が沢山使われていることに気づきます。この「3」という数字をうまく利用することで、あなたの復職生活における目標設定や自分自身のケアをサポートすることができます。

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カップラーメンは3分、石の上にも3年、3日ボウズ、四半期=3か月、などなど、3という数字は人間にとって「大きすぎず、小さすぎず」という心理が働きやすいため、ちょうどよいイメージがつきます

「3分」から始める

3を意識する例として「3分」「30分」やってみるなど、3区切りで行動を起こしてみましょう。短すぎず、長すぎず持続しやすい時間なので、達成感を得やすいです。

「3日間」を一つの節目に

復職技、最初の3日間は特に重要です。3日間、まずは会社に行くだけでいいと言い聞かせましょう。この期間を乗り切れば、その後の職場生活が少しずつ安定してくる可能性が高くなります。最初の3日間を一つの節目と捉え、その間は自分に優しくしながら、会社生活に適応していきましょう。3日間を無事に乗り切ったら、次は3週間などと、3区切りを一つの節目にすると行動しやすくなります。

「3か月」での見直し

復職から3か月たった時点で、自分の状態や職場での適応具合を見直すことが大切です。職場の方から、3か月を節目に勤務状況を見直す面談があったりもします。この3か月を目安に、仕事に対する自信や職場の人間関係について振り返り、必要であれば改善策を講じることが効果的です。しかし、一番重要なのは「3か月」あなたは会社に生き続けることができたという事実を感じ、自信を持つことです。

めんたるたろう

人間が継続したことが習慣づくのに「3か月」かかると言われています。また、心の状態が安定するのも3か月を目安に考えることが多く、3という数字はあなたの生活に非常に密着したものだと言えます。

日々の振り返りを意識する

日々の振り返りは意識して行う方がよいです。なぜなら、自分の行動や感情に対して客観的に考える癖をつけることができるからです。客観的に自分を見つめることができると、瞬間瞬間の感情に流されにくくなるためです。

振り返りでお勧めなのが「1行日記」です。コツはたくさん書こうとしないこと。一言でいいので振り返ります。大切なのは続けることなので、あなたの負担にならずに日々の生活で取り入れやすい方法を見つけてみてください。

最後の砦は睡眠!

復職して1番気を付けてほしいのは睡眠です。初めのうちは、目標の就寝時間よりも30分ほど早めに寝ることを心がけましょう。なぜなら、復職して初めのうちは「興奮」状態になっていることが多いので、寝付くまでに時間がかかることがあるからです。

他にも、いやなことがあったり、感情が大きく動いた日は可能であれば早めに寝ることを心がけましょう。モヤモヤしたり、悶々とした状態だと行動や考えがマイナスに偏りがちです。そこで、睡眠の力を使って、一旦リセットする方がいいと考えています。仮に、何かやらなければならないことがあったとしても「睡眠を最優先」しましょう。一旦寝て、可能であれば早めに起きて頭がすっきりした状態でやることがあれば取り組んだ方が断然パフォーマンスがいいです。

お昼休憩がそれなりに確保できるのであれば、昼寝もお勧めです。2,30分ほどの昼寝は午後からのパフォーマンスを高くしてくれます。コーヒーナップという昼寝直前にカフェインを摂取して昼寝に入る方法があります。コーヒーナップを取り入れると、睡眠によるパフォーマンス向上が見込める上に、カフェインの効果で眠気を軽減することができます。やり方は簡単で昼寝の直前にコーヒーやエスプレッソなどのカフェインを含む飲み物を飲むだけです。

コーヒーナップとは、コーヒーを飲んだ後に短時間(約15分~20分)の昼寝を取ることで、睡眠による休息とカフェインの覚醒効果を組み合わせ、最大の効果を得る方法です。この方法は、眠気を効率的に解消し、午後のパフォーマンスを向上させるために有効とされています。

めんたるたろう

何か不快なことがあって、ぐるぐる思考になったときはとりあえず、さっさと寝てしまいましょう。睡眠はあなたの人生を一旦リセットしてくれる唯一の方法だと思っています。

超スモールステップを意識する

復職したてのころは何かと意気込んでいて、頑張ろうとしがちです。しかし、ときにはうまくいかないこともあります。復職直後は、可能な限り目標を小さくたて、それを達成することに集中しましょう。これを「超スモールステップ」といいます。周囲がどういおうと、あなたが立てた小さな目標を達成したら自分を褒めてあげましょう。

めんたるたろう

初めのうちは、休んだ分を取り返そうとか、もう大丈夫だろうと思い、いきなり複数の仕事をこなそうとしてしまいがちです。あなたも頑張ろうとしすぎていないか気を付けて自分をみつめましょう。

小さな達成感を積み重ねる

初めのうちは「思ったよりもペースがつかめない」「時間間隔がおかしい。行動が遅いかも」「復帰したんだから取り返さなきゃ」などと思い、大きな達成感を求めがちです。しかし、それだと、自分でハードルを上げてしまい達成感を感じることができず、気持ちが落ち込みがちになります。ここは、自分でも「こんな小さなことが?」と思うほどの小さな目標を立てて、達成できたことをしっかり感じたほうがいいです。例えば「今日は挨拶ができた!」「メールを一通返信できた」などのほんの小さな達成感を意識するのが非常に大切です。このような、小さな成功体験を積み重ねることで、自分を肯定的に捉えることができるようになります。

できなかったことに対して過剰に反応しない

できたことに着目するのと同時に、うまくいかなかったことに対して過剰に反応しないことも重要です。できなかったことがあったとしても、それに固執せず、「今日は少し休もう」「明日もう一度挑戦しよう」と考え、気持ちを切り替える練習もしましょう。

意外と盲点になりやすい「発熱」

私が今まで出会ってきた、復職した方の中で、復職後に陥った症状で多かったのが「発熱」でした。復職直後は思ったよりもストレスや疲労がたまり、体調を崩しやすくなることがあります。特に発熱は、身体がストレスに対して抵抗した結果だと考えられます。復職してからは、体温に関しても少しばかり注意を図りましょう。体温が上がりやすいと感じたら、無理をせずに、十分な休息をとることが重要です。発熱した場合は、「復職直後で休むなんて悔しい」などと思わずに、症状を説明してしっかり休みましょう。思わぬストレスで、免疫が落ちている可能性も考えられます。相手に迷惑をかけない意味でも、無理せず休みましょう。

独りぼっち…休んでたんだから仕方がないと思おう!

これも、復職直後に陥りやすいのですが、職場によっては孤立を感じることもあるかと思います。職場で「おかえり!」という雰囲気で迎えられる人もいますが、それは珍しい方だと思いましょう。あなたは実際にその場から離れていたのですし、当然のことです。このようなときは、自分を責めずに、その感情を認識しましょう。そして、一人の時間をうまくリラックスに使うことで、心のバランスを保つことができます。リラックスできる時間は自分の趣味や好きなことに時間を使い、自分自身をリフレッシュさせることを心がけましょう。

めんたるたろう

私もかつて、復職した直後こそは上司が昼食に誘ってくれたりしました。しかし、それも数日の話で、それからは周囲の人と壁ができました。彼らもメンタルの専門家ではないのです。それが現実だと思い、私は気持ちを切り替えました。そして、昼休みは軽い昼寝を取り入れたり、好きな本を読んだりして一人時間を楽しむようになりました。

まとめ

この記事では復職後に陥りやすいメンタルの変化や期待通りにいかない場合の対処についてお話ししました。復職直後は誰しもが「今度こそ!」「もう大丈夫だろう!」と自信や意気込みや不安が入り混じった感情になることでしょう。もちろん、あなたは休職という貴重な体験をして、様々な反省点、学び、希望や絶望を味わったことでしょう。でも、人間というのは急に新しい環境になじむのに時間がかかる生き物です。ですので、それは、人として当たり前だと思い、たとえ、思ったように仕事が進まなかったり、体調が万全でない状況になっても仕方がないと考えてください。みんなそうなんです。会社に戻ることができた。その事実だけであなたは成長しています!