モヤモヤな気分ため込んでいませんか?

私たちは、日々の生活の中でさまざまな感情を抱えて生きています。うれしいこと、悲しいこと、ストレスや不安など。さらに、様々な感情が積み重なることで、心が重くなってしまうこともしばしば…。しかし、意外と多くの人がその感情を他人に吐き出すことを避けがちです。その結果、感情が内側にたまってしまい、心理的な負担が増大してしまいます。

しかし、感情を吐き出すことにより心理的な負担が下がる効果は存在します。心理学的な視点から見ると、ちゃんと「カタルシス」という言葉で定義されています。このプロセスは、心の健康にとって非常に大切な要素の一つになります。この記事では、感情を吐き出すことの利点や効果、そして、感情をより効果的に、しかも、自分が傷つくことなく、他人に自分の感情を吐き出すコツについてお話していきます。

この記事で分かること
  • 感情を吐き出すことは、心の健康にとって非常に有益。
  • 感情を言葉にすることで、自己理解が深まる。
  • 他者の視点を通じて、感情を客観視できるようになる。
  • 客観視により、冷静に問題に対処し、自ら解決策を見つけやすくなる。
  • 感情を適切に吐き出す習慣を身に着けると、長期的に精神的安定と人間関係の向上が期待できる。

カタルシスとは、抑圧された感情を開放することで心理的な緊張を緩和し、心の浄化を図るプロセスのことを指します。感情は吐き出すことにより、内面に溜まったストレスや不安が軽減され、心が軽くなる効果があります。これは、自己理解や精神的な安定を促すために重要な役割を果たしています。

私もかつては、とにかく感情を抑えて生きてきました。どちらかというと、だんまりな性格で、身内の人からも「何を考えているか分からない。」と言われていました。でも、リワークで初めて本格的にカウンセリングを受けることで、感情を吐き出す大切さというのを痛感しました。ぜひ、あなたもできることから実践してみて、その効果を体感してもらいたいです。

あなたの考えを言葉にするだけでも効果がある

まず第一に、感情を吐き出す利点として「あなたの気持ちが整理される」という点があります。気持ちの整理をしろ!考えを整理しろ!とかやたらいう人いませんか?整理をするという行動は確かに大切なのですが、どの様に大切なのかを知っておく必要があります。ここでは、「整理」することが果たしてどの様にあなたにとってプラスになるのかを分かりやすく説明したいと思います。

多くの場合、あなたが感情を言葉にする、つまり外に吐き出すことで、その感情が沸き上がった根本的な理由を理解できるようになります。例えば、あなたが何かに対して怒りを感じていた時、それを誰かに話すことで、その怒りの根底にある本当の感情(例えば、寂しさや不安など)に気づくことができるかもしれません。

つまり、あなたは感情を言葉にするだけでも、心の中にある漠然とした思いや感情が具体化され、整理されるのです。そして、感情を整理するというのは、自己理解を深めるための一歩でもあるため、とても大切なことになります。

感情が整理されるプロセスを神学では「感情のラベリング」と呼びます。感情に名前をつけることで、その感情をコントロールしやすくなると言われています。

他人にあなたの気持ちを言葉にしてもらうことで得られる客観視

感情を外に出すことができたら、次は誰かに話をしましょう。そして、相手にあなたの感情を、相手の言葉で表現してもらいましょう。感情を他人に話すことであなたの感情が整理され、さらに、相手からあなたが話した感情について言葉にしてもらうことで、自分の感情を客観的に見ることができるようになります。

例えば、あなたの友人に「最近、仕事が辛い」と話したとしましょう。友人が「それは、仕事のプレッシャーが大きくて疲れているのかもしれないね」と言い直してくれたとき、あなたは自分が何に対してストレスを感じていたのかを再確認することができるようになります。このようにして、他人の言葉を通じて自分の感情を客観的に見ることができるのです。

客観視で心の整理が進み、より良い答えを導ける

感情を吐き出すことで、あなたの考えが整理されることを説明しました。さらに、相談相手などにあなたの感情を言葉にしてもらうことで、あなたの感情を客観的に見ることができるようになります

感情を客観視できるようになると、あなたの感情に対する解決策を見つけることが容易になります。

例えば、あなたの知人の相談に乗っているときは、色々な解決策や対策についてポンポンでてくるのに、いざ自分のこととなると全然いい解決方法がでないなんてことがありませんか?それは、あなたの感情があなたの中にべったりとくっついていて、客観的な判断ができなくなってしまっているからです。ところが、客観的に自分の感情をとらえることができるようになると、感情に振り回されることなく冷静に対処できるようになるのです。例えば、ストレスを感じているとき、それが単なる仕事のプレッシャーから来ているのか、あるいは他の要因が関係しているのかを冷静に分析できるようになります。

さらに!他者の視点を得ることで、今まで気づかなかった解決策やアプローチを発見できることもあります。自分独りで抱え込んでいると見えなくなってしまうことも、他者の言葉や意見を通じると新たな光が当てられるのです。

感情の吐出し方のコツ

ここまでで、感情を吐き出すことはとても大切なことだと、あなたは理解できたと思います。ここでは、あなたが最も効果的に感情を吐き出すためのコツについてお話します。

相談相手には「ただ聞いてほしい」と伝える

感情を吐き出すときに大切なのは、相手に対して「ただ聞いてほしい」と伝えることです。多くの場合、話を聞いてもらうだけで心が軽くなることがあります。しかし、相手は相談してくれたからには、アドバイスしたり、解決策を提案してあげようとしがちです。しかし、それは逆にあなたの気持ちが押し込められてしまうことがあります。なので、「今は解決策を求めているのではなく、ただ聞いてもらいたい」と伝えることが大切です。

相談相手に相談したことを言い直してもらう

相手にあなたの話を聞いてもらった後、その内容を相手の言葉で言い直してもらうようにお願いすると効果的です。これにより、あなたの感情や状況が客観視できるようになり、頭の中がさらに整理されます。また、相手があなたの気持ちを理解してくれているという安心感も得ることができます。

感情を吐き出すことであなたはどんどん回復する

感情を適切に吐き出す習慣を持つことは、これからのあなたの人生を変えるほどのメリットがあります!まず、感情をため込むことが少なくなり、ストレスの蓄積を防ぐことができます。また、自己理解が深まり、自己肯定感が向上することも期待できます。これにより、日常生活でのストレス耐性が向上し、精神的な安定感を保つことが可能になります。

さらに、他者とのコミュニケーションもよくなります。感情を素直に表現し、相手と共感しあうことで、信頼関係が強まります。このように、感情を吐き出すことは、あなた自身のためだけでなく、人間関係を豊かにするためにも重要なプロセスだと言えます。

まとめ

感情を吐き出すことは、あなたの心の健康にとって非常に有益です。感情を言葉にすることで自己理解が深まり、他者の視点を通じて客観視することができるようになります。その結果、冷静に問題に対処し、自分自身で解決策を見つけることができるようになります。さらに!感情を適切に吐き出す習慣を身に着けることで、長期的に見ても精神的な安定と人間関係の向上が期待できます。

なので、日々の生活の中で感じる様々な感情を、時には他人に聞いてもらうことを恐れずに、積極的に吐き出してみましょう!それが、あなたの心を軽くし、より健やかな日々を送るための大切なステップになると信じています!